私達はカレー好きな牛飼い夫婦なんですが、農家が6次化でカレーを作るのってなにかテンプレートのような気もして今までは積極的じゃなかったのです。私のような小さい農家がお肉を自分で販売するのは「幸せな牛飼い」への1つの手段に過ぎず、怒られるかもしれませんが、趣味とかライフワークに近いものがあります。だからこそ妥協は絶対にしないし、楽し長く続けるためという自分の中の軸があるような気がします。ですから、お肉販売する上で硬い部位をカレーにして販売しよう!という感じではなく、「うわっ!もしこれに我が家のお肉を使ったらどうなるんだろう?」というワクワクするものに出会った時に初めて商品化を考えようというスタンスでした。
そして、そんなカレーに出会ったので私達は作りました。
『岩手県宮古市の焼き鳥屋とりもと』のカレーです。
とりもとさんは、素材本来の美味しさを引き出す為に無添加にこだわって作りたいが、カレーの無添加は実は原材料が難しいので、だったら自ら無農薬有機の玉ねぎを栽培するほどのこだわりです。そんな玉ねぎを40kg→8kgになるまでじっくり炒めて甘みを出していたり、手間暇がかかってるお肉への火入れだったり、とにかく凄いんです。私達は日本一小さなカレーのレトルト工場じゃない?と笑って作っていただきました。こうやって、お肉を通して小さいながらもこだわってる方々との繋がりが出来ていくのが農家として楽しくてしかたありません。
牧場の作るお肉カレーなので、お肉の量をこのサンプルの倍にしてしかも塊にして下さい!というセリフで始まった今回のカレー。単価を逆に心配されたりしながら、そんなわがままに快く答えてくれてました。『販売とかはともかく、一番このカレーを食べる気でいるのは私ですので(笑)』という無理矢理な言い分で作って頂きました。「けっこう火入れ大変なんだよ?」という言葉に感謝しかないと感じたお肉の絶妙なやわらかさと味!!
カレーから飛び出す塊のお肉はインディペンデンス・デイの宇宙船を初めて見た時のような衝撃でした(笑)正直言って原価割れ!お肉カレーという言葉にまったく引け目を感じないナイフが必要なお肉カレーです。いや、塊のお肉がホロホロなので実はスプーンでほぐれます。
こんなにも贅沢にお肉を塊でお願いしたのはカレーにすることで愛情込めて育てたお肉が誤魔化されるのではなく、とりもとさんのカレーだとお肉がカレーで引き立つんだと感じたからです。
送料を抑える為に、全国一律370円(別途)のレターパックで郵便受けにお届けします。